私たちはいつまで気づかないふりを続けるのか
オーガニック先進国であるドイツに比べると、日本は約10年遅れていると言われています。
日本は不名誉ながら、立派なオーガニック後進国なのです。
9月20日。
東京・自由が丘にあるオーガニックビューティーセラピストである坂田さんのサロンORGANIC MOTHER LIFE – Botanical House –にて、ドイツに在住しドイツの最先端のオーガニック情報を発信し続けているレムケなつこさんのセミナーに参加してきました。
セミナーはまず、
『オーガニックとは何か?』
『オーガニックの定義とは?』
から始まりました。
日本でオーガニックというと
『おしゃれ』
『健康のため』
『体に優しい』
という印象でオーガニックを選んでいる方も多いかもしれません。
けれどそれオーガニックの持つ一側面に過ぎず、
オーガニックの本当の可能性はもっと深く多面的で
なつこさんの言葉をお借りすると、
『人・動物・植物 全ての命を幸せにする仕組み』。
そこに関わる全ての命が幸せになる仕組み、それがオーガニックなのだとおっしゃていたのがとても印象的でした。
ではそこに関わる全ての命とは?
『作り手→売り手→買い手』
という工程に関わる命のことです。
この工程では、人はもちろん、動物や植物、そしてその土壌に住む目には見えない小さな微生物たち。
そしてまだ見ぬ次世代の命と、この地球の命。
その全てが健康的であり、生態系のバランスによって営まれる。
全ての命が幸せになる仕組み、それがオーガニックなのです。
ドイツではオーガニックに関する取り組みは国全体をあげて取り組んでおり、
国民全体のオーガニックに関する意識の高さが伺えました。
またドイツの方になぜオーガニック製品を選ぶのかと聞くと、
『農家さんのため』
『社会に貢献したいため』
と、日本ではあまり聞かないであろう答えが多く聞かれる事が衝撃的でした。
『オーガニック』は消費者や生産者だけの課題ではなく、社会全体の課題であり、
それが次世代への財産になる
という言葉はとても素敵で印象的でした。
そして後半はオーガニックはもちろん私たちの普段の生活でも切り離せない有害物質と農薬の危険性のお話になりました。
普段購入する野菜、オーガニックでない場合に気になるのが残留農薬。
農薬が普及したことによって起こり始めたトラブルは本当に多くあります。
恐ろしい農薬ですが長期暴露すると、がんや腫瘍、アレルギー、死産・奇形、鬱、パーキンソン病などの病気が発生するという報告があるそうです。
特に胎児の頃からの農薬暴露被害にあった子供たちの話は言葉を失うものがありました。
そしてそんな農薬をどうすれば落とすことができるのかが気になるところですが、
残念ながら、残留農薬を落とすことは不可能なのです。
農薬の中には様々な成分が入っており、親水性・脂溶性・揮発性・熱安定性など性質が異なり、さらにいくつも絡まりあって複合毒性になるのだそう。
さらに複合毒性については、現段階ではあまりに複雑なためほぼ研究が進んでおらず、
どのような症状が出るのかについてはスルーされてしまっています。
けれど
発ガン性は?
生殖機能に問題は?
神経には?
とてもリスクは高いものです。
でも躍起になって農薬対策はしないほうがいい。
余計なことをすると、余計な化学反応が起こってしまいリスクがグッと高まってしまう可能性があるので今すぐやめましょうね。
そんなことを言ったってやはり農薬は気になってしまいますよね。
ではどうすればいいのでしょうか?
体の中に入った有害物質をデトックスする。
今の生活では農薬や有害物質を完全に排除するのはとても難しい。
けれど年に一度でもいいので、オーガニック製品のみで過ごす週を作る。
そうすることで体に蓄積された農薬などの毒素を排出することができるのです。
実際に完全オーガニック食を食べることで体内の残留農薬が排除されるという研究結果もあるのです。
オーガニックの真価とは
・健康
・フェアトレード
・貧困撲滅
・児童労働禁止
・植民地栽培排除
・動物福祉
・土壌・水質汚染低減
・生物多様性
・温暖化禁止
など本来ならば至極真っ当なことなのに、それを今また思い起こし学び直さなければならないのが現代社会。
今、ここで私たちが変えなければ。
今、ここで私たちが同じことを繰り返してしまえば。
もっと大きな傷跡を次世代に残してしまうことになる。
気づかないふりも見ないふりも、ここでおしまい。
知ったからには何かを変えよう。
小さなひとつが、きっと大きなムーブメントを起こすきっかけに必ずなるのだ。
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